しめ縄作りはじまる
熊谷市肥塚の北栄治さん(92)は、毎年12月から、新年の縁起ものであるしめ縄作りをはじめます。
約20年前にテレビでわら細工の番組を見てから興味が湧き、やってみたいと思うようになったそうです。
それ以降、元々手先が器用だったこともあり、独学で神棚に飾るためのしめ縄を作るようになりました。
しめ縄には、普通のわらに比べ長く切れにくい、自身が育てたもち米のわらを使います。地域の主食用米と同様に田植えは6月中旬に行いますが、収穫は実がなる前の8月中旬に行います。
しめ縄の種類はごぼう締め飾り。編み込みや調製作業など1本作るのに約1時間かかります。通常は2人1組で作るのですが、北さんは軽トラックの荷台に棒を付け、わらを固定して1人で編み込んでいきます。
毎年20~30本程度しめ縄を作り、JA本店営業課や東部営農経済センターの職員に寄贈しています。
北さんは「過去にはわらで宝船も作っていた。縁起物のため、汚い手で作業しないなど思いを込めて作っている。年齢の関係もあるが出来る限りはしめ縄を作っていきたい」と話しました。