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ジャンボタニシ防除対策研修会

ジャンボタニシ防除対策研修会

 熊谷市病害虫防除協議会は14日、妻沼中央公民館にて熊谷市内で水稲を作付けしている生産者を対象にジャンボタニシ防除対策研修会および試験報告会を開きました。

 当日は生産者および関係機関等約100人が参加しました。

 ジャンボタニシとは俗称であり、正式名称はスクミリンゴガイ。大型の淡水性巻貝で、タニシ科ではなくリンゴガイ科に属します。

 原産地は南米で、1983年には熊谷市にも養殖目的で移入されましたが、泥臭く日本人の嗜好に合わなかったことや、養殖場から逃げ出した貝が稲に被害を及ぼし始めたことから有害動物に指定され、現在国内での養殖は消滅しています。

 殻の高さ20~25ミリの貝の場合、稚苗(2葉期)の稲を1個体で1日10株程度食べてしまい、熊谷市においても野生化した貝が稲に被害を及ぼし問題になっています。

 研修会では、全農埼玉県本部 営農支援部の上野敏昭技術参与より「スクミリンゴガイの生態と防除」について話があり、冬にできる対策として田んぼの耕耘により貝自体を壊す方法や、貝を掘り出すことで寒さにさらして凍死させる方法、また、田植前に餌で誘き寄せて捕殺する方法や、水口、水尻にネットや金網を設置する方法、田植え後の対策として浅水管理や薬剤の散布等の紹介がありました。

 その後、埼玉県大里農林振興センター 農業支援部の駒井寛也技師より、22年9月に行った、ジャンボタニシの防除を目的としたドローンでの薬剤散布についての結果報告がありました。

 同協議会会長である当JAの吉田公一代表理事組合長は「ジャンボタニシの問題は非常に深刻。被害がこれ以上拡大しないよう、今回の研修会で学んだことを活かしてもらいたい」と話しました。