熊谷市は冬に晴天日が多く日照時間が長いため、麦の栽培に適しており、古くから麦の栽培が盛んであり県内トップクラスの産地です。特に小麦は関東No.1の作付面積となっています。
小麦は製粉されて小麦粉となり、主に「うどん」に使用されます。二条大麦はビールに、六条大麦は主に麦茶に加工されます。はだか麦は主に押麦に加工されて麦ごはんとして食べられています。
麦の大半は、水田で栽培されており、水稲や大豆のあとに栽培されています。
生育の途中で「麦踏み」という独特の作業が行われます。これは、トラクターに重いローラを取り付けて行われます。麦踏みには、しっかりした穂が揃う、冬の寒さや乾燥に強くなる、風雨にあっても倒れにくくなるなどの効果があります。
小麦 さとのそら
平成26年産から小麦の主力品種を「農林61号」から「さとのそら」に転換しました。
「さとのそら」は近年の暖冬でも安定して栽培でき、早生、多収、草丈が低く倒れにくい、縞萎縮病(しまいしゅくびょう)に強いなどの特徴を持つ品種です。
「あやひかり」と異なり、穂の色が褐色(かっしょく)の品種です。
製粉性が良く、「うどん」に加工した場合、特に「生めん」で色が明るい麺(めん)ができます。
また、「うどん」の他、「お好み焼き」、ホットケーキ、パウンド・ケーキなど、幅広い用途に適します。
小麦 あやひかり
小麦「あやひかり」は早生で多収、大粒で品質が優れた、穂の色が白い小麦品種です。
また、小麦縞萎縮病(こむぎしまいしゅくびょう)や赤さび病に強いなど、耐病性も優れています。
製粉性が良く、低アミロースであることから、なめらかで伸びがあり、「つるつる」とした口当たりの良い麺(めん)になります。
※低アミロース
小麦粉などに含まれているデンプンは、アミロペクチンとアミロースという二つの成分により構成されています。アミロースの割合が少ないと「もちもち」した食感になります。